近くの白山神社の蔵の葺き替え仕事です。築後30年弱でまだ「もったいない」様な気もするのですが、一部凍み割れているのと、棟が傷んでいるのと、本殿、拝殿、玉垣等すべて改修工事が行われるため、思い切っての葺き替え工事です。
引っかけ葺のつもりだったのですが、捲ってみたらご覧のとおり、土葺きでした。施工後30年でそんなに湿気も入っていないのですが葺き土はご覧のように「ぼろぼろ」状態です。大事な葺き土がこんな状態では大きな地震が来ると瓦がずり落ちてしまいます。昔の葺き土は何年たってもスサがしっかりしているのですが、最近のドロコンはこんな土がほとんどです。(もちろん昔の土と同じくらい質の良いのも有ります)
これを見てもやっぱり「引っかけ桟瓦工法」が一番です。(もっとも最近では土葺き工法はほとんどみられませんが)
そして棟の葺き材も当店が使用している、土の力に頼らないモルタル主成分の葺き材が一番です。
物件は小さくても地割寸法が悪かったりその他もろもろあってようやく完成しました。
神社の建物は、杉の葉っぱ、桧の葉っぱ等々一杯詰まるので雪止め瓦は通常の輪型では無く駒形雪止めを使用します。これなら雪止め瓦に葉っぱが詰まりません。